琵琶湖のブラックバス

湖畔からブログ発信中!

42nd Stの悲劇。

  旅の恥は掻き捨てとよく言うが 30年も経った今でも思い出すたびに赤面してしまう 出来事だった。

f:id:tksb3388:20190130180706j:plain

 何も知らない若者…すなわち自分。物珍しさから 上の方ばかり見ていた。立ち並ぶ高層ビル。とりわけエンパイアステートビルは天まで届くような そびえ立つ高さ。まさしく お上りさんのひとり旅。とうとう 自分もやってきた。この地へ。世界の中心 ニューヨーク!  ニューヨーク! 。

 

 一度は見たかった本場ブロードウェイのミュージカル。値段も安いマチネーで午後からのショーのチケットを買った。

その時 ロングランを続けていて 評判の良かった この演目を選んだ。

 

 いよいよ幕が上がり ライトに照らされた華やかな舞台が現れ ショーが始まった。生まれ初めて見るミュージカルというものに期待は嫌が上にも高まり 呼吸も乱れていたのだろう。

 

 となりの座席には程よい歳頃のカップルで 演目の間に男女入れ替わっていた。隣になったスーツを着た紳士が 見ず知らずの自分に ガムを勧めてくる。異国の地でのジェントルマンらしい彼の優しさに嬉しさも覚えていた。

 だが その勧め方も度数が増え 半ば強制的な語感の響きが感じられた頃…ハッと分かった。

 

 「臭いんだ! 匂うんだ 俺の吐息がァ!」

そう言えば 開演前に 昼メシとして NYのラーメン屋に行ったんだ。確かサッポロという店だった。頼んだのがミソラーメン・餃子セット! だったことを衝撃的に思い出した。だから 始まりの時はレディが隣だったのだが あまりにも ニンニク臭さで途中たまらず席を代わり、男性にこっそりと耳打ちしたようだ。

 暗い客席の中でも 赤面が分かるくらい国際的大問題を引き起こした俺。国辱モノである。自分の人生の中での一番の恥辱だと言っても過言ではないくらいの大ハプニング。

 

 途中にもかかわらず いたたまれなくなった 日本の餃子ボーイは "42nd St"のシンデレラストーリーの主人公ペギーの成り上がりのハイライトも見れず 悲しく追い立てられるようにブロードウェイを退散したのである。